オリオンビール工場長が漁協や名護市に冷却水流出を謝罪 安全性に問題ないことを説明、組合長は再発防止求める


この記事を書いた人 琉球新報社
冷却水の流出から2日が経過し、赤みが残る海面=29日午前9時15分ごろ、名護市の名護漁港

 【名護】オリオンビール名護工場の冷却水が海に流れ出た問題で、同工場の樽岡誠工場長が29日、名護漁業協同組合の安里政利組合長と面談し、名護漁港への大量の流出を謝罪した。安里組合長は再発防止を要請した。27日の流出事故から2日が経過し、漁港内の海面は冷却水に含まれていた食紅の赤みが岸壁部分を中心にまだ残っているが、人体や生物への被害は確認されていない。

 安里組合長によると、樽岡工場長は「ご迷惑をおかけした」と述べ、安全に影響がないことを説明した。安里組合長は取材に対し「安全だと報告を受け安心したが、海の見た目が異様だった。完全に色が引くのに2週間ほどかかるのではないか」と話した。

 3日ぶりに漁から戻ったという男性漁師(73)は29日、漁港の水面に残る赤い層に驚き「プランクトンか何かかと思った。困ったものだ。きれいにしてほしい」と話した。

 名護市によると、樽岡工場長は28日午後に渡具知武豊市長とも面談し、謝罪と説明をした。
 (増田健太)