沖縄県は、なぜ地域外交室を設置したの?<ニュースはじめの一歩>


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「グローバル平和都市連帯」の加入意向書を呉怜勲済州特別自治道知事(左)に手渡す沖縄県の照屋義実副知事=6月2日、済州国際コンベンションセンター

 Q: 沖縄県はなぜ地域外交室を設置したの?

 

 A: 沖縄県は4月、知事公室特命推進課に地域外交室を設置し、職員3人を配置しています。海外事務・駐在所や海外との連携協定の情報を地域外交室に集約し、「司令塔」の役割を担うことが期待されています。地域外交に関する万国津梁会議を設けて有識者の意見を聞き、本年度中に今後の活動内容などを示す「地域外交方針」を策定する予定です。

 2022年度から始まった「新・沖縄21世紀ビジョン基本計画」では、アジア・太平洋地域の持続的安定に貢献するため、地域協力外交に取り組むこととしています。地域外交室の設置はその一環となります。6月には、韓国・済州島で開催されたフォーラムに照屋義実副知事が出席しました。済州特別自治道が呼びかけている「グローバル平和都市連帯」へ県として参加する意向を示し、合意しました。

 背景には「台湾有事」への危機意識が高まっていることがあります。自衛隊配備などで南西諸島の防衛力が強化されていますが、近隣諸国との緊張が増すことも懸念されます。沖縄は琉球王国時代にはアジアの貿易拠点だったこともあり、県は長年、アジアに近い地理的優位性や文化、歴史などのソフトパワーを生かした「平和拠点」となることを模索してきました。外交は国の専権事項と言われることもありますが、玉城デニー知事は紛争回避に向け自治体外交に力を入れる姿勢を示しています。

 一方、一部の専門家からは、中国に利用される危険性を指摘する声もあります。