6月27日から7月3日の間にあった救急搬送1813件のうち、受け入れ病院が見つからず1件の搬送で21カ所の病院に問い合わせた事例があることが5日、県防災危機管理課への取材で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大による急患の増加が背景にあると見られる。
県内各消防から報告を受ける同課によると、最新のデータでは救急搬送時に医療機関へ4回以上照会したのは53件(前週比16件減)だった。搬送先が見つからず、現場に30分以上待機したのは計90件(同14件減)で、最長待機時間は1件で94分だった。
新型コロナウイルスの流行拡大により複数の医療機関では救急医療を制限しており、救急医療も逼迫(ひっぱく)している。そのため県は軽症者の受診は控えるよう呼びかけている。
(嘉陽拓也)