朝ドラ「ちむどんどん」がきっかけ ナポリタン学会にやんばる支部 発祥の横浜と交流も


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沖縄そばの麺、シークヮーサー、豚三枚肉を使った「やんばるナポリタン」と、レシピ考案者でキッチンカーを営業する丸山寛治さん=7日、名護市内

 【名護】スパゲティナポリタン発祥の地とされる横浜市(神奈川県)を中心に、ナポリタンの普及や地域活性化に取り組む日本ナポリタン学会は7日、同学会の「やんばる支部」の設立を認証した。2022年放映のNHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」の中で、主人公が「やんばるナポリタン」を作ったことがきっかけ。同学会は昨年、横浜観光コンベンションビューローと共同で、横浜市の認証店舗で沖縄食材を使ったナポリタンを提供するキャンペーンも行った。ナポリタンがやんばると横浜の縁をつなぎ、友好を深めている。日本ナポリタン学会の支部ができるのは全国で初めてという。7日には学会のメンバーらが来県し、支部の運営主体となる「やんばるチームどんどん協議会」に認証書を手渡した。同支部は、沖縄そばの麺や、シークヮーサーを使用するなど「やんばるナポリタン」の定義を決めて、北部地域の新たな「B級グルメ」として、認知を広げていく考えだ。

 この日は、キッチンカーを営業する丸山寛治さんが、沖縄そばの麺、シークヮーサー果汁、豚三枚肉などを使った「やんばるナポリタン」のレシピを考案し、学会や同協議会のメンバーに振る舞った。日本ナポリタン学会の田中健介会長は「甘みがしっかりと引き出せていて、個人的には好きな味だ」と語った。

 横浜市の昨年のキャンペーンでは店頭で寄付金も募っており、7日にはNPO法人やんばる・地域活性サポートセンターに贈られた。同センターは、ヤンバルクイナの保護活動などに役立てるとしている。やんばるチームどんどん協議会の當山清博会長は「ナポリタンを通した交流が絆となり、今後も手を結んでいけることをうれしく思う」と語った。

(池田哲平)