「静かな島奪わないで」「町民に説明ない」 久米島住民、米軍のオスプレイ訓練に怒り


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
オスプレイの飛来に抗議する町民ら=15日、久米島町の宇江城公民館前(新垣幸子氏提供)

 米海兵隊が沖縄県久米島町の航空自衛隊久米島分屯基地で実施する通信訓練の人員輸送にオスプレイが用いられることについて町民有志による抗議行動が15日、分屯基地前などで行われた。午前9時から基地前で始まった行動では「静かな島を奪わないで」「町民に説明のない訓練はしないように」と、参加者がシュプレヒコールで抗議した。

 オスプレイは15日午後6時半ごろに、久米島に飛来。同日の抗議行動は宇江城公民館前、仲地公民館前でも実施した。次に飛来する可能性のある17日にも予定している。

 中心となって行動を呼びかけた新垣幸子久米島町議は「新聞報道でオスプレイが来ると知った。町から議会への説明も報道があった日で、報道以上のことは分からない。地域住民への説明がない中で物事が進んでいる」と話し、町が反対の姿勢を示していないとして落胆の色を隠さなかった。

 基地機能強化が進む宮古島や石垣島の現状に触れ、「反対の意思を示さなければ、久米島で何をやってもいいと思われる。声を上げられない人の分まで、抗議をしたい」と話した。

(藤村謙吾)