地元食材や技法にこだわり かねやん食堂(東村)<うちなー味まーい>81


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ローストポーク丼(千円)

 東村平良に2022年2月、季節や地の食材を使うことを心掛けた食堂が開店した。店の名前は「かねやん食堂」。国道331号沿いにある店には老若男女の村民はもちろん、カヌー体験などを目的にした観光客も訪れる。

 オーナーシェフの金子竜太さん(37)は山梨県出身で、海外で働いた経験もある。7年ほど前に沖縄へ移住して飲食店などで勤務していたが、現在店がある土地の所有者から声をかけられて独立した。試行錯誤を重ね、可能な限り自分たちの手で作ったカフェ風の店内には、豚やヤンバルクイナをモチーフにしたオリジナルキャラクターもちりばめられている。

 ランチのメニューは通常4種類で、季節ごとに入る食材によって内容を変えている。中でもローストポーク丼(千円)の豚肉は技法にこだわり、低温で2時間ほどじっくりと火を入れ、柔らかく仕上げた。セットのサラダやみそ汁には本島北部産の野菜や県産みそを使うなど、地の食材へのこだわりが表れている。さらに今年は、販売できないゴールドバレルを使ったタルトを販売するなど、フードロス対策にも取り組んでいる。

 金子さんは料理を通じて、地元の人や県民に「食べたことのない食べ方やおいしい地の食材の存在を知ってもらい、郷土が誇れるように意識を向けたい。店が村を知ってもらうきっかけになれば」と意気込む。

 営業時間は午前11時30分~午後10時で、日曜は午後8時まで。定休日は毎週月曜と木曜。東村平良167の1。電話080(7932)4359。

(武井悠)

オーナーシェフの金子竜太さん=13日、東村平良のかねやん食堂