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「生活の中にも戦争跡が」 辺土名高生が本部半島の戦跡巡り 近隣地域で平和学習


「生活の中にも戦争跡が」 辺土名高生が本部半島の戦跡巡り 近隣地域で平和学習 山本英康学芸員の説明を聞きながらメモする生徒たち=7日、本部町の真部山
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【本部】辺士名高校の3年生が7日、本部半島の戦跡を巡る平和学習を実施した。沖縄戦当時の本部半島の様子や戦争による被害、平和の尊さについて学んだ。3年生24人と教職員4人など約30人が参加した。

 今年、沖縄戦から78年を迎えた。同校は以前は、最後の激戦地となった南部戦跡などで平和学習をしてきた。昨年から地元の大宜味村で、今年は近隣の本部町を中心とした平和学習を計画した。

 当日は、本部町立博物館の山本英康学芸員が案内と説明を務めた。午前の部は、本部町立博物館の展示を通して沖縄戦の概説や当日の学習目標を確認した。その後、天皇、皇后の「御真影」(写真)などが保管されていた奉安殿、「10・10空襲」の歴史を伝える迅鯨の鎮魂碑、本部防空監視哨跡などを回った。

 午後の部は三中学徒の碑、八重岳野戦病院跡、上本部飛行場跡などに足を運んだ。生徒たちは真剣な表情で説明を聞き、一生懸命にメモを取りながら沖縄戦について学んでいた。それぞれの箇所で質問も出るなど、熱心な様子もうかがえた。

 参加した神奈川県出身の生徒(17)=環境科=は「フィールド(野外)に出て学べることが魅力的だと感じた。本部町内を回って見ると、戦争跡が民家の近くや山手にもあった。人々の生活の中にも戦争跡が入り込んでいて激戦だったと感じた」と振り返った。

(上間宏通信員)