うるま市の浜比嘉島の海沿いを走る県道238号。集落の入り口から食欲をそそるガーリックの匂いをたどると、虹色のキッチンカーが出迎えた。ガーリックシュリンプ専門店の「COCO SHRIMP(ココ シュリンプ)」だ。シュリンプを口へと運ぶ箸は、浜比嘉島のゆったりとした空気でも止められない。「味には自信がある」と平山知宏店長は笑顔を見せる。
企業秘密のガーリックソースをかけた「ココシュリンプ」(1500円)が定番メニューだ。他にも「スパイシー」味を用意する。油はココナツオイルを使用し、注文を受けてから揚げる。ソースは「パンチが効いているけど、しつこくない」味付けにしている。客層は女性が8割だ。「量は多いですか?」と気にする人もペロッと完食するという。
キッチンカーのすぐ隣にテラスのような手作りのイートインスペースを設ける。ブランコやサーフボードの飾りなど「映え」も意識する。海の音が際立つ静けさと穏やかな風を感じられることが何よりの魅力だ。
大阪出身の平山店長は岩手県で飲食店運営の経験がある。現在は島に住みながら店を切り盛りする。「島の人は優しくて、落ち着けるところが好きだ」と語る。定番の「ココシュリンプ」を「いつもので」と注文する地元住民もいる。
「島の空気を感じながらおいしいものを食べてほしい」と、思い出に残る料理と場所を提供する。
営業時間は午前11時半から午後5時。定休日なし。
うるま市勝連比嘉94、電話090(7094)8783。
(金盛文香)