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「先生は良いところを認めてくれる」生徒ら感触、全国上回る 「相談しやすさ」の課題も 学テ結果 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 文科省が公表した2023年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果によると、沖縄県内調査対象の小6・中3の児童生徒は、教員が自身の良いところを認めてくれていると感じる割合が高い一方、困り事への相談はしやすいと感じる割合が全国に比べてやや低い。親身になって児童生徒を指導する県内教員の姿が浮かび上がる半面、相談しやすい環境づくりは途上のようだ。

 「先生はあなたの良いところを認めてくれていると思いますか」を問う設問に「当てはまる」と答えた県内の小6は58・7%(全国49・9%)、中3は44・5%(同40%)だった。「先生は授業やテストで間違えたところや、理解していないところについて、分かるまで教えてくれていると思いますか」という設問は「当てはまる」を選んだ小6は65・5%(同60・9%)、中3は50・1%(同43・7%)と全国よりも沖縄が上回った。

 「自分には、良いところがあると思うか」の質問では、「当てはまる」「どちらかといえばあてはまる」と答えた小6が84・2%(全国83・5%)、中3が82%(同80%)だった。多くの児童生徒が肯定的に答えた。

 一方、困り事や不安がある時に、先生や学校にいる大人にいつでも相談できるかを問う設問で「当てはまる」と「どちらかといえば、当てはまる」に回答したのは、県内は小6で63・8%(全国68・5%)、中3で63・4%(同66・4%)といずれも全国を下回った。

 県教育委員会は「県教委としてスクールカウンセラーの配置など、関係機関と連携し児童生徒に寄り添った環境づくりを進めている。結果を分析し支援する」との見解を示した。

(高橋夏帆)