台風6号の接近に伴い、県内38市町村に避難所が開設された。1日午後6時時点で少なくとも314人が避難した。「1人だと不安」「自宅では吹き返しが心配」と、高齢者などが風雨が強まる前に避難した。午後7時すぎに暴風警報が解除され大東島地方では、避難所で2晩を過ごした住民も。暴風域に入った沖縄本島地方や久米島地方は夜にかけて風雨が強まった。住民らは台風情報を見たり、横になって休んだりしながら過ごしていた。
那覇市は9カ所に避難所を設置。午後6時時点で64世帯76人が避難した。市役所1階ロビーには20張以上のテントが設置され、職員が避難に来た市民らにペットボトルの水や毛布を手渡した。
1日朝に訪れた男性(85)は「集合住宅の3階に住んでいるが、吹き返しの風で窓ガラスが割れないか心配で初めて避難所を利用した。職員も丁寧に対応してくれている。パンと水を持って来たので明日昼まで大丈夫だと思う」と話した。
南大東村と北大東村の避難所には最大で計10人が避難していたが、1日午後6時までに全員が帰宅した。このうち、南大東村の村高齢者生活福祉センターでは、高齢者5人が避難所で30日から2晩を過ごした。
村社会福祉協議会の職員、當間嗣康さん(39)は「避難が長引いたが皆さん比較的楽しそうに過ごしていた。ただストレスはあったと思う」と話した。30日夕から滞在していた又吉ふじ子さん(86)は「避難所は安心だけど、少し気を遣った」と話した。
(岩崎みどり、座波幸代)