台風6号の暴風域から抜けた沖縄本島では3日午前、後片付けに追われる人たちの姿が見られた。大雨警報が続く那覇市では、出勤途中の会社員らがバス停で傘を寄せ雨をしのいでいた。
県内の幹線道路では信号が消えたままの「滅灯」が複数の交差点で発生している。交通量が通常に戻る見込みのため、県警は本島中南部の主要な交差点に機動隊を派遣し、各署員と合同で交通規制を実施している。
同日午前9時半ごろ、那覇市前島の国道58号では、車道の信号機の切替え機能が故障し、点滅信号となった。歩行者用の信号機はいずれも滅灯し、複数人の機動隊員らが手信号で車や歩行者を誘導していた。通勤時間帯も相まって、国道では長い渋滞が発生した。
各地の給油所では、営業前から車が列を作った。那覇市安里の給油所では暴風警報の中、営業を続け在庫がなくなり、ガソリンの補充がされるまでの間、臨時休業となった。
南城市佐敷の飲食店兼自宅では、店舗敷地に飛ばされてきた車が横倒しとなり、駐車場をふさいだ。女性店長が傍らで落ち葉やごみを拾い集めていた。女性店長は「きのうの朝、外に出たら車が転がってきていた。おとといから停電している。Wi―Fi(ワイファイ)も電話も不通で、とにかく電気だけでも復旧してほしい」と話した。