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児童虐待をテーマに熱弁、子育て環境整備も訴え 高文祭、弁論や文芸に沖縄勢が出場


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弁論部門で「児童虐待」をテーマに語る宮古高の下地美颯さん=2日、鹿児島県鹿児島市のサンエールかごしま

 【鹿児島で高橋夏帆】第47回全国高校総合文化祭5日目の2日、鹿児島市の弁論部門で宮古高校3年の下地美颯(みはや)さん(18)が出場し、「児童虐待」をテーマに熱弁を振るった。姶良(あいら)市で開かれた文芸部門には、生徒5人が交流会・分科会に参加した。

 弁論部門の演題は「ひとりにしない」。下地さんは、小学6年時に近所で育児放棄が疑われる出来事に居合わせた自身の経験を語り、児童虐待の社会的背景を話した。

 子育てがしやすい環境の整備や意識改革を訴え「大人と子どもの境目と言われる高校生の私たちだからこそ、今できることは、双方を孤立させないこと」と述べた。

文芸部門の交流会・分科会に参加する那覇国際高の吉田華音さん=2日、鹿児島県姶良市の姶良市文化会館加音ホール

 2千字ほどの原稿を約7分弱、一度も目を落とさなかった。「文章は体に染みついている。抑揚をつけて、間を工夫した。今までで一番うまく話せた」と語った。結果は3日に発表される。

 文芸部門は、文芸部誌や散文など五つの部門ごとに持参した作品について、講師から講評をもらう交流会・分科会があった。沖縄からは開邦、那覇国際、首里、具志川の5人が参加。散文部門に参加した那覇国際高3年の吉田華音さん(18)は講師から自身の工夫点を学び「作品を書いた後の推敲(すいこう)を大切にしたい」と話した。