【台風6号】宮古・八重山で倒木、ハウス破損相次ぐ マンゴーやサトウキビの被害に懸念


この記事を書いた人 琉球新報社
民家の塀を壊し、道を挟んだ別の民家の屋根に倒れたフクギ=3日、多良間村塩川(清村めぐみ通信員撮影)

 【宮古・八重山】台風6号が接近した宮古島市や八重山地方は3日、信号が停電し、倒木やビニールハウスの破損などの被害が相次いだ。宮古島市では、90代女性が風にあおられ転倒し、軽傷を負った。

 来間島で農家を営む砂川重信さん(65)は「旬を迎えているマンゴーが傷つかないか心配だ」と声を落とす。台風が再び沖縄本島に近づく可能性に触れ「被害はさらに深刻になる」と心配そうに語った。

 宮古島市平良の島尻や東仲宗根添の県道では複数箇所で倒木が確認された。東仲宗根添の県道83号では2カ所で大木が倒壊し、片側1車線の道路全面が通行止めとなっていた。

暴風で横倒しになったサトウキビ=3日午後2時50分ごろ、石垣市名蔵

 八重山では、枝葉が道路に散乱し、サトウキビが横倒しになる被害が出た。各自治体や消防によると、けが人はいない。

 午前中の暴風警報解除を受け、石垣市では午後からスーパーなどが営業を開始。ファストフード店には多くの車が列をなした。

 観光関連業者は長期化する台風の影響に肩を落とした。市内のホテルに勤務する50代の男性支配人は「今回の台風は速度が遅く、Uターンの可能性もあり、お客も帰りそびれたと言っている。これ以上影響が続けば簡素なメニューに変更しないといけなくなる」と進路の読みづらい台風に気をもんだ。
(友寄開、照屋大哲)