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トリッキーな攻撃に苦戦も成長実感 ボクシング3位の川端 県勢8年ぶりの快挙 全国高校総体


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ライトウエルター級準決勝 1回、懸命に詰め寄り右フックを繰り出す名護商工の川端響也=3日、札幌市の北ガスアリーナ46(ジャン松元撮影)

 【北海道総体取材班】全国高校総合体育大会・北海道総体第12日は3日、各地で競技が行われた。弓道の女子個人で伊佐優衣香(興南2年)が3位に入った。ボクシングはライトウエルター級の川端響也(名護商工3年)が準決勝で青森代表に判定負けし、3位となった。県勢の4強入りは2015年以来8年ぶり。カヌーはカナディアンペアの山城瑞希・上原志颯(沖縄水産)、カヤックペアの宮城壱清・豊元厚輝(同)、カナディアンシングルの平良一喜(宮古総実3年)、カヤックシングルの仲田旭(沖縄水産3年)、女子カナディアンシングル赤嶺妃菜(同2年)が準決勝に進んだ。陸上は男子100メートル準決勝2組の川田忠輝(那覇西3年)が10秒89で6位となり、決勝進出を逃した。バレーボール女子の西原は決勝トーナメント2回戦で敗れた。フェンシング個人対抗エペは男女とも予選リーグ敗退だった。

 ボクシングのライトウエルター級の準決勝。川端響也(名護商工3年)は、機敏に飛び跳ねてトリッキーなボクシングを展開する相手に苦戦した。判定負けを喫し「イメージしていたより、つかまえきれなくて完敗だった」。想像以上に試合巧者だった相手との激戦を終え、試合後は激しく息が上がっていた。

 「距離が遠いし、パンチも見えにくく、動きが全然読めない」という対戦相手。リーチが長く、奇声を発しながらボディーなどを細かく攻撃してきて、ポイントを奪われた。川端は得意のインファイトに持ち込もうと再三、懐に入り込むが、巧みにかわされた。
 大振りのフックはなかなか当たらず、セコンドの松門宏行監督は「フックじゃなくてストレート」と声を上げた。川端は執ように相手を追いかけ、攻撃を繰り出したが、わずかに及ばなかった。

 準決勝で惜敗し、今大会は3位で終えた。川端は「悔しいのはあるが、自分の成長がめっちゃ感じられた」と気持ちは前を向く。将来はプロも視野に入れる。北の大地のリングで重ねた経験を胸に、国体など次のステージに向けて瞳を輝かせた。
 (ジャン松元)


(北ガスアリーナ札幌46)
▽ライトウエルター級準決勝
秋元啓介(青森・青森山田) 判定 川端響也(名護商工)