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全国の決勝で首里勢対決、泉水・平安名がなぎなたV 「優勝できて良かった」 高校総体


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優勝を喜ぶ(左から)首里の泉水ほのかと平安名はな、準優勝の栄野川美羽と城間こころ=6日、千歳市開基記念総合武道館(大城直也撮影)

 【北海道総体取材班】全国高校総合体育大会・北海道総体のなぎなた演技が6日、北海道の千歳市開基記念総合武道館で行われた。決勝は首里同士の対決となり、泉水ほのか・平安名はなが4ー1で栄野川美羽・城間こころを下し、優勝した。首里の演技の優勝は初めて。

 泉水・平安名は予選リーグから準決勝まで相手に一本も旗をあげさせず、決勝まで勝ち上がった。泉水は「去年悔しい思いもしたので、すごくほっとしている」、平安名は「去年の悔しさがよみがえった場面もあったが、優勝できて良かった」と笑顔を見せた。
 (屋嘉部長将)


「最後の演技」ともに笑顔と感謝

 準決勝まで5―0と完全勝利で勝ち上がってきた泉水ほのか・平安名はな(首里)が決勝のコートに立つ。相手は同じチームメートの栄野川美羽・城間こころ。全国総体出場が決まり、4人の合言葉は「全国の決勝で会おう」だった。

 決勝。先に動いたのは泉水・平安名組。緊張で震えたが、動き一つ一つの前に呼吸をすることを意識し、震えを抑えた。平安名は予選から、緊張と知らないうちに感じていたプレッシャーで集中できていなかった。泉水の目を見て落ち着いたことから、決勝でも泉水の目を見続けた。

 会場の視線は4人に注がれる。その中でも泉水と平安名は2人の世界を保ち続けた。奇をてらうことなく、基本に忠実に、そしてダイナミックな動きを意識した演技を淡々と続けた。コートを後にするのと同時に泉水と平安名に4本旗が上がり、優勝を決めた。

 高校1年の10月からペアを組み始めた。昨年の全国総体では予選落ちも経験した。2年生の国体で役割を逆にし、手応えをつかんだ。仕掛けが泉水、応じを平安名で練習を重ねた。さらに「自分たちが一番頑張ってきた」(泉水)という自信が、最後まで2人を支えた。

 2人が組む演技は今回で最後になる可能性が高い。ともに「最後の演技」と意識していた。平安名は「きつかったことも苦しかったこともあったが、ほのかだから一緒に来られた。ありがとう」と言えば、泉水は「自分たちを信じ、ペアとして一緒に乗り越え、はなにたくさん救われた。感謝しかない」と答える。苦楽をともにし、つかんだ頂点に笑顔と感謝の言葉が並んだ。
 (屋嘉部長将)