台風時、県内約25%の病院で停電 非常用発電に切り替え対処、現在は全て復旧 診療への影響はなし


この記事を書いた人 琉球新報社
夜間の病院のイメージ

 台風6号による大規模停電により、県内病院89カ所中、約25%割に当たる22カ所が停電して非常用発電に切り替えていたことが7日、県への取材で分かった。同日までに全病院が復旧しており、停電そのものによる診療への影響はないという。県医療政策課によると、約4分の1の病院が停電になることは珍しいという。

 県によると非常用電源を稼働した6カ所の病院から「燃料を供給する業者と連絡がとれない」「暴風中で業者が対応できない」などの報告があったという。県は災害協定を結ぶ県石油商業組合に依頼し、各病院に2~3日分の重油や軽油を補給した。

 断水については久米島病院やうえむら病院(中城村)で報告された。航空便の欠航による医療資材不足などの報告はなかったという。

 被災時に被災状況などを災害拠点病院や県などの関係機関で共有する「広域災害救急医療情報システム(イーミス)」が運用されている。台風6号では県医療政策課の職員が同システムを常時確認し、各病院の被害に対応していた。
 (嘉陽拓也)