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琉球銀行が増収減益 米金利上昇で外資調達コストかさむ 4~6月期


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 琉球銀行(川上康頭取)が8日発表した2023年4~6月期連結決算は、売上高にあたる経常収益が前年同期比13.1%増の156億8千万円、経常利益が2.8%減の16億4800万円で増収減益だった。純利益は3.6%減の11億3600万円。有価証券利息配当金の増加やIT会社リウコムの完全子会社化が増収に寄与したが、米国の金利上昇の影響で外債を運用するための外貨調達コストがかさみ、利益を押し下げた。

 単体の経常収益は7.5%増の102億9400万円、経常利益は16%減の13億900万円、純利益は20.9%減の9億1600万円。

 米金利の上昇を受けた外貨調達コスト増加や、利回り改善のため入れ替えた債券の売却損を計上した市場関連損益の減少が主に影響し、実質業務純益は9億2900万円と前年同期を44.4%(7億4200万円)下回った。

 同行は今期、外貨調達コストのほか行員のベースアップ実施、システム投資に伴う経費増を見込む。通期の業績予想の修正はなく、同行の渡名喜郁夫総合企画部長は「辛抱の時期が続くことは当初から予想されていて、おおむね順調かと思う」と説明した。
 (當山幸都)