県立中部病院の機能拡充と強化を 中部市町村会が沖縄県に初の要請


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中部病院

 【中部】中部市町村会(会長・松川正則宜野湾市長)は9日、沖縄県立中部病院(うるま市)の改修・移転を含めた機能拡充と強化を求めて県に要請した。県庁で本竹秀光病院事業局長に要請文を手渡した。

 中部市町村会が県立中部病院の機能拡充などを求めて県に要請するのは初めて。

 要請文によると、新型コロナウイルスの流行により、(1)救急受診が制限される(2)必要な患者が入院できない(3)がんなどの手術が延期される―などの医療逼迫(ひっぱく)を繰り返している。耐震基準を満たしていない病棟があるほか、狭隘(きょうあい)化や医療従事者の就労環境も劣悪である現状を挙げ、機能拡充や強化は不可欠であるとした。

 中部市町村会によると、県病院事業局は県立中部病院の「将来構想検討委員会」を設置し、本年度内に移転や改修などの方向性を決める予定。本竹局長は「病院の現状は把握しており、市町村会からの要請はありがたい。支援をもらいながら一緒にがんばっていきたい」と話したという。
 (古川峻)