会員制の講演会組織「琉球フォーラム」(主宰・普久原均琉球新報社長)の8月例会が9日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開催された。「スタートアップ/ベンチャーキャピタル業界と地方創成」をテーマに講演した、QBキャピタルの本藤孝代表パートナーは「スタートアップは企業価値と雇用を生み出す」と述べ、スタートアップが地方創成につながるとの見方を示した。
ベンチャーキャピタルは、将来有望なスタートアップ企業やベンチャー企業に投資し、その企業が上場した際に株式を売却して利益の獲得を目指す投資会社や投資ファンド。同氏は、企業価値と雇用を生み出すことができるスタートアップ企業を育成する上で、ベンチャーキャピタルなどを活用した経営環境づくりが重要だと指摘した。
本藤氏は、全国で開業率が低下傾向にある中、沖縄県は全国平均を2%ほど上回り、7%ほどで推移している説明。「地方創成には新興企業が育ち、長生きすることや、個性のある企業を育てることなどが大切だ」と強調した。
会場からは、投資の際は何を重要視するかとの質問に上がった。本藤氏は「人を見ることだ。消える職業や生まれる商業などの入れ替わりが早い現代では、人の柔軟性が非常に重要になる」と答えた。
(福田修平)