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沖縄、ホテル客室単価が前年比上回る コロナ禍前の19年比でも増 OCVB調査


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 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は10日、県内ホテルの客室単価の4~6月の実績と7~9月の見通しが、実績値・見込み値ともに前年同期比を上回ったと発表した。担当者によると、新型コロナウイルス拡大前の2019年比でも、約20~50%増となっているという。

 ホテル区分を本島リゾート、離島リゾート、シティホテルの三つに分け、1客室あたりの単価を調査した。6月の実績値では、シティホテルが前年同期比49%増の1万4574円と、最も伸び率が高かった。夏に近づくにつれ需要が増すため、8月のリゾートホテルの単価は5万円を超える見込み。

 19年比について、OTA(インターネットを通じて旅行商品を販売する事業者)を経由した約285のホテルを対象にした調査によると、シティホテルで約25%、リゾートホテルで約40%増加している。

 高単価の傾向に対し担当者は「旺盛な旅行需要があることが理由の一つだが、コロナ禍を経て新規ホテルが多く開業したため、単純比較はできない」とした。今後も高単価のラグジュアリーホテルの開業増加や好調な旅行需要が見込まれることから、高単価で推移するとされる。

 OCVBは、県が掲げる「量から質への転換」に向け、今後は入域客だけでなく、客室単価も調査し発表する。調査は、OCVBが聞き取りした約330のホテルの平均値となる。
 (與那覇智早)