沖縄の海の安全、LINEで確認 県が連携、400ビーチ「ヒヤリハット」事例など紹介


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サイト内でレジャー種別や時期などの条件を指定し検索すると、県内の水難事故情報が表示される(提供)

 沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課は10日、沖縄の海を安全に楽しむために、観光客などに向けて4月に開設したポータルサイト「おきなわマリンセーフティ」とのLINE連携を開始した。ビーチごとの危険情報や過去の水難事故のほか、その日の風向きや波の高さに関する情報なども得ることができる。

 1~7月の県内の水難事故は60件で、昨年の同じ時期(53件)から増えている。水難事故が多発しているとして、海の安全啓発を目的に観光振興基金を活用して開発した。コロナ禍が落ち着き、観光客増加などで観光客の水難事故も31件で昨年の23件から増えた。管理されていない自然ビーチでのガイドなしのマリンアクティビティ中の事故などが増えているという。

公式LINEとのチャット画面。近くのビーチの危険情報などが確認できる(提供)

 サイト内から閲覧できる「おきなわマリンセーフティーマップ」では、登録された県内約400のビーチの中から、水難事故や、事故にまでは至らない「ヒヤリハット」事例が表示される。過去5年分の水難事故情報や、マリンレジャー事業者から収拾した約250件のヒヤリハットが登録されており、レジャー種別や時期など、個別で条件を指定し、検索できる。

 LINEの公式アカウントを追加すると、現在地から最も近いビーチや、現在地近くのヒヤリハット情報などがチャット画面で確認できる。ハザードマップが表示されるサイトへのアクセスも可能だ。

 沖縄マリンレジャーセイフティービューローの前原勉事務局長は「サイトを確認することにより、安全対策が向上する。水難事故の防止を図りたい」と話した。

 LINE公式アカウントの追加やハザードマップの閲覧などは、https://www.portal.marinesafety.okinawa/から。

 (與那覇智早)