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「孫生まれ、勇気出し参加」フラワーデモ4年 性暴力ない社会訴え 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
性暴力のない社会にしようと、花を携え街頭に立ち無言で抗議する「フラワーデモ」の参加者ら=11日、那覇市の県民広場

 花を携え街頭に立ち無言で抗議する「サイレントスタンディング」を通し、性暴力のない社会を訴える「フラワーデモ」。沖縄県内では11日、那覇市の県民広場で活動を始めてから4年を迎えた。この日は男女約30人が参加。行き交う市民や観光客に対し静かに思いを発信した。

 今回初めて参加した安谷屋貴子さん(46)は「気になっていて参加したかった。気にとめる人を一人でも二人でも増やすことが活動にとても重要なことだと思った」と振り返る。「今日の体験を友人にも話し、思ったことを伝えたい」と静かに語った。

 那覇市の62歳女性は2年前に孫娘が生まれた。「何事もなく育ってほしい」との思いで、勇気を出して初参加したという。「どきどきしたが、今後も続けていきたい」と活動の意義を間近で感じ、満足そうに話した。

 呼び掛け人の上野さやかさんは「デモを通して、性暴力についてこれまで語れなかった人々が語り出すようになり、そうした雰囲気が定着してきている」と成果を語る。「性暴力がない社会になるまで、活動を続けていきたい」と5年目に向け決意を新たにした。

(小波津智也)