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台湾の大学生が沖縄視察 DX農業や観光学ぶ パイン栽培に最先端技術、アドベンチャーツーリズム…


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JTB沖縄の砂川健二執行役員(手前右)の講演を聞く中原大学の学生ら=16日、那覇市の那覇OPA

 台湾の中原大学による沖縄視察研修が16日に開催された。職員と生徒17人が県庁や那覇OPAなどを訪問し、沖縄でのスマート農業やインバウンド(訪日客)観光について学んだ。大宜味村で天然繊維抽出機を用いたパイナップル葉繊維を製造するなど第6次産業を展開するフードリボンが主催。県内の高校生、大学生ら9人も参加し、通訳を介して互いの国の経済や文化に関する意見交換会を実施するなど交流を深めた。

 研修では県農業研究センター名護支所果樹班の前川龍太主任研究員とJTB沖縄の砂川健二執行役員による講演があった。同センターでは農業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を進めており、パイナップルの品質管理にICTを活用する取り組みについて解説した。砂川執行役員は同社が取り組んでいる体験型の観光コンテンツ「アドベンチャーツーリズム」などの事例を紹介した。

 主に経営管理を学んでいるという中原大学2年の鄭凱云さん(20)は「スマート農業に関心があり参加した。パイナップルの栽培に最先端の技術が活用されていることに驚いた」と述べた。

 同大学の邱〓淨副産学長は「農業分野でのDX化や観光のおもてなしの精神などが参考になった。学生らも刺激を受けたようで、今後の成長に生かしてもらえたら」と期待を示した。
 (普天間伊織)

※注:〓は「輸」の「車」が「木」