猛毒ハブクラゲに児童2人が刺され、1人は一時意識不明 ネットあっても越えて侵入も


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ハブクラゲ(県衛生環境研究所提供)

 沖縄県保健医療部衛生薬務課は16日、猛毒を持つハブクラゲに刺される被害が名護市内のビーチで2件発生したと発表した。県水難事故防止推進協議会長(県警地域部長)から県に入った報告によると、発生は11日で、刺されたのは別々に遊んでいた7歳の児童2人。1人は一時意識不明となったが、現場に居合わせた医師による措置で意識を回復し、病院へ搬送され治療を受けた。

 もう1人はビーチ内の救護所で処置を受けたという。

 ビーチに侵入防止ネットは設置されていたが、波が高くなるとネットを越えてハブクラゲが侵入してくることもあるという。県は現場の詳細な状況を確認中。衛生薬務課は「体の小さい子どもは、猛毒に強く反応が出てしまうことがある。肌の露出を控えるなど、一緒にいる大人に対策を知ってもらいたい」と話した。

 7、8月は海水浴やマリンレジャーで海に入る人が増えるとして、県は注意報を発表して注意を呼び掛けている。

 ハブクラゲは県内ほぼ全域の海におり、刺されると激しく痛みショックを起こすこともある。

 過去には死者も出ている。

 被害を防ぐために(1)肌の露出を避ける(2)侵入防止ネットの内側で泳ぐ(3)応急処置用に酢を持って行く―などを呼び掛けている。

 刺された場合には、こすらずに酢をかけて触手を取り除いて冷やし、医療機関を受診するよう勧めている。
 (慶田城七瀬)