琉球新報社 19日の第105回全国高校野球選手権記念大会準々決勝。沖縄尚学初となる夏の4強入りを懸けた戦いは、強打を誇る慶応（神奈川）に2―7で敗れた。四回、沖尚は仲田侑仁の2点本塁打で先制するも、それ以降は得点できず。エース東恩納蒼も五回まで被安打3と奮闘するが六回、連打を浴びて6失点でマウンドを降りた。継投した儀部皓太朗も1失点し、頂点を目指した沖尚ナインの物語はここで幕を閉じた。
「自分が座って勝ち続ける」。けがで出られなかった春への思いと共に、扇の要・捕手の大城和平がマウンドの投手陣をもり立てた。
先制後の五回1死一塁。2球目で盗塁を狙った慶応走者がスタートを切った。「ずっと狙っていた」と大城が好送球で刺してタッチアウト。「流れをもってきた」と沖縄尚学は守備でも勢いに乗った。
しかし六回、慶応打線の爆発から逆転を許す。それでも「甲子園の舞台を楽しんでいこう」と東恩納蒼や初登板の儀部皓太朗へ声をかけた。七回の2死一、三塁の場面ではホームスチールを防ぐなど、仕事を全うした。
大城は「やはり最後に打たれたのは悔いが残る。けど、3年間やってきてこの場所に来て終われたのは良かった」と、バッテリーを支えてきたこれまでに思いをはせた。
（名波一樹）
バッテリー中心に頑張った
沖縄尚学・比嘉公也監督の話 九州大会、明治神宮、春夏と、いい結果を出してきたチームだ。胸を張って、良い表情で残りの高校生活を送ってほしい。打者をよく見て簡単に決め打ちさせないところは、前半できていたので100点。バッテリーを中心によく頑張ってくれた。
