「スラムダンク」指導者のモデル・安里さん 監督時代の横断幕や練習ノートがずらり 沖縄・北谷でW杯企画展


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北谷町立図書館で開催中のバスケW杯特別企画展への来場を呼びかける安里幸男さん=7月22日、北谷町

 北谷町立図書館でFIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2023特別企画展が開かれている。9月15日まで。北谷高を全国3位などに導いた名将、安里幸男さんの自宅の「安里幸男バスケットボールミュージアム」にある資料が展示されている。安里さんは「自宅では見る人が限られる。より多くの人に見てもらいたい」と来場を呼びかけた。

 展示品には、人気漫画「スラムダンク」で主人公が在籍する湘北高のユニフォームと横断幕のモデルとされている、北谷高のユニフォームや横断幕「勇猛果敢」が飾られている。安里さん自身、湘北高のライバル校、陵南高の田岡茂一監督のモデルと言われている。

 1989年から北谷高で指導した11年間を「年齢的にも指導者として最も充実した時期」と振り返る安里さん。11冊のアルバムやパネル展示に加え、試合のDVDも上映されている。安里さんが最も手に取ってほしいと強調するのは練習ノートだ。日頃の練習や月ごとの計画を記し、「これくらいなら自分でもできると思ってほしい」と話した。

 W杯で日本代表を率いるトム・ホーバス監督が目指すフルコートでの速い展開のバスケは、北谷高が91年の全国総体3位を達成した時からすでに行っていたという。「小さいながら勝とうとするとそういうところに行き着く。外国勢がきりきり舞いするような試合を見たい」と日本の活躍に期待した。

 展示にはそのほか、琉球ゴールデンキングスの試合解説者の金城寿氏によるW杯の見どころや、沖縄アリーナで試合する8カ国についての書籍なども置かれている。
 (古川峻)