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大宜味・結の浜、人工ビーチ計画問題点を検証 反対住民、議論を広げる必要性指摘 沖縄


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計画の問題点について参加者に説明する「大宜味村結の浜人工ビーチ事業を検証する会」のメンバー=9日、大宜味村農村環境改善センターホール

 【大宜味】大宜味村塩屋の結の浜で大型ホテル建設と並行して進められている海浜整備計画を巡り、計画に反対する住民らでつくる「大宜味村結の浜人工ビーチ事業を検証する会」は9日、村農村環境改善センターホールで勉強会を開いた。

 会場には村内外から約30人が集まった。前半は計画推進に伴う砂浜の浸食やウミガメの産卵への影響など、計画の問題点について会のメンバーが説明した。後半は参加者との質疑応答があり、「(他の自治体の例から)ビーチができたからといって、村民が楽しめるビーチにならずにホテルが抱え込んでしまう」「勉強会の中で、人工ビーチや埋め立てをしないで経済活性化させていくような、プラスの代替案を提案していけないか」などの意見が上がった。

 呼びかけ人の儀保昇さんは、「台風の影響で大宜味村の海岸は流れた赤土でいっぱいだ。人工ビーチをつくっても赤土まみれになる。赤土流出を止めることができれば大宜味村の海岸はどこも素晴らしい海岸になり、まずはそれが先だ」と訴えた。同じく呼びかけ人の平良暁志さんは「皆さんが高い意識をもって、本当に必要な事業かどうか友人や知人、家族と議論してほしい」と求めた。
 (武井悠)