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熱闘 バスケW杯OKINAWA 出場チーム紹介(7) 個人、組織に強み ベネズエラ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
小柄だが野性味あるふれるプレーでベネズエラを引っ張るマイケル・カレラ(中央、FIBA提供)

 南米大陸の強豪ベネズエラは、FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2023のアメリカ大陸予選で、世界ランキング4位のアルゼンチンから1勝をもぎ取り本戦出場を決めた。ベネズエラのバスケは相手の守備をチームで崩す統率力と、強靭(きょうじん)なフィジカルの両方が備わっている。個人としても組織としても能力が高いチームだ。

 ベネズエラは前回19年のW杯のファーストラウンドで2勝を挙げたが、決勝ラウンド進出はできず大会を終えた。今大会では、グループFで勝ち越してセカンドラウンドの突破、そして決勝ラウンドが行われるフィリピン・マニラを目指す。

 ベネズエラを引っ張るのは、大黒柱となるインサイドプレーヤー、マイケル・カレラだ。身長196センチとインサイドプレーヤーの中では小柄だが、野性的に飛び込むリバウンドを強みとしたプレースタイルは、人気バスケ漫画「スラムダンク」の主人公、桜木花道をほうふつさせる。

 そんなカレラから生まれる得点はチームに活気を与える。チームに新たな攻撃機会と勢いをもたらすカレラのプレーは、ベネズエラが決勝ラウンドへ駒を進むために絶対に必要となる。

 もう1人、ベネズエラのインサイドを引っ張るのはセンターのネストル・コルメナレスだ。主に献身的なスクリーンとリバウンドでチームに貢献し、フックシュートを得意とする。強いフィジカルの上、ディフェンスから距離を取りながらシュートを放つため止めにくい。

 ベネズエラは主要メンバーにベテランが多い。今大会は若手とベテラン世代の融合が躍進の鍵となる。

(沖縄バスケット情報誌「アウトナンバー」ライター・星川圭央二)