prime

飛び越えたい嘉手納基地 金盛文香(中部報道グループ) <ゆんたくあっちゃ~>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

written by 金盛文香(中部報道グループ)

 4月からうるま市と読谷村を担当している。与勝半島から残波岬まで。移動は渋滞も多く嘉手納基地を越える必要もあり、とにかく時間がかかる。取材先で担当地域を伝えると、「嘉手納基地をどう越えるか」との話題になることもある。

 6月の読谷村議会定例会ではうるま市方面への接続を容易にする道路構想実現を求める一般質問があった。村も県や国に要請してはいるが、同構想は返還予定のない嘉手納弾薬庫内を横断する必要があるため難しい状況だと説明した。交通という身近な点で基地と住民生活が密接に結びついていることを実感している。

 とはいえドライブは好きな方だ。中部への配属が決まり、真っ先にドライブ用プレイリストを作った。おかげで車内はカラオケ状態。読谷村は高い建物も少なく、空が広く海も望める。のびのびした雰囲気に仕事へのやる気を失う。うるま市は低地帯に中心地があり、高所からは町並みと海を一望できる。夜景もきれいだ。

 ところが最近プレイリストに飽きてきた。聞きすぎて嫌いになりそうですらある。リストの曲しか聞いてないため新しい曲も思い浮かばない。好きな曲を失う危機に直面して移動時間短縮を考える今日この頃。「基地を突き抜けられないかな」「飛び越えられないかな」などと思いながらアクセルを踏み込むほかない。

(うるま市、読谷村)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。