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防錆施設の「懸念払拭を」 嘉手納町長が外務省に要請 米軍基地からの悪臭、騒音も訴え


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山田賢司外務副大臣(右)に町民の懸念を払しょくするよう要請する當山宏嘉手納町長=22日、外務省

 【東京】米軍嘉手納基地内の元駐機場「パパループ」に防錆(ぼうせい)整備格納庫を建設する計画を巡り、當山宏嘉手納町長は22日、外務省に山田賢司副大臣を訪ね、安全性などに関する町民の懸念を払拭するよう要請した。今月中にも着工するという情報を受けた対応という。

 要請の場は冒頭を除いて非公開で、當山町長が取材で説明した。山田氏は「懸念が最小限になるように米側にも働きかけていきたい」という旨を答えたという。

 當山町長は取材に、町として現行計画の見直しを求めてきたがかなわなかったとして「大変残念」とした上で、防衛・外務の両大臣も含めて日米両政府が約1年協議して結論に至った事を「尊重しなければならない」と語った。その上で施設の適正な運用や安全対策の徹底を求めた。

 同時に基地被害の全般に関する定例の要請も実施した。

 F15戦闘機退役に伴う外来機のローテーション配備が始まってから騒音被害が激しくなっていると指摘し、夜間早朝の騒音抑制や住宅地上空の飛行禁止などを求めた。悪臭被害についても対応を要請した。

 これに対し、山田氏は「米側に町の状況をしっかりと伝え、改善を求めていく」という旨の回答をしたという。
 (明真南斗)