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バスケW杯、ホーバスJ厳しい船出 3点弾不発、ゴール下も劣勢 ドイツの「高い壁」に阻まれる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 日本、フィリピン、インドネシアが共催するバスケットボール男子のワールドカップ(W杯)は25日、沖縄市の沖縄アリーナなどで開幕し、1次リーグE組で世界ランキング36位の日本は初戦で同11位のドイツに63―81で敗れた。日本は渡辺(サンズ)らの3点シュートを主体に攻めたが精度が低く、前半からじりじりと差を広げられた。後半も粘ったが流れは変わらず、そのまま押し切られた。E組のもう1試合では世界3位のオーストラリアが同24位のフィンランドに98―72で快勝した。今大会は来夏のパリ五輪予選を兼ね、日本はアジア最上位に与えられる出場権獲得を目指す。27日にフィンランド、29日にオーストラリアと戦う。

【1次リーグ】
▽E組
ドイツ 1勝
 81―63(23―11,30―20,16―16,12―16)
日本 1敗


日本―ドイツ 第1Q、シュートを決める日本の渡辺雄太=25日、沖縄市の沖縄アリーナ(小川昌宏撮影)

 パリ五輪出場権獲得に挑む日本は厳しい船出となった。生命線の3点シュートが低調で、米プロNBA勢が主力を担い「史上最強」とも言われるドイツに完敗。過去5度出たW杯(前身の世界選手権を含む)で10連敗していた欧州勢の高い壁に、またしてもはね返された。

 3戦全敗に終わった東京五輪後、日本女子を五輪銀メダルに導いたホーバス氏が監督に就任。女子で成功した3点シュートを多投する戦術を導入し「世界一」(ガードの河村)という猛練習で鍛えた。大黒柱の渡辺は「3点シュートの確率が上がれば、どの相手にも勝てる」と大きな可能性を秘めたチームだと話す。

 ただ、右足首を痛めながら、強行出場した渡辺を中心に長距離シュートを次々と放ったが、なかなか入らない。「特に前半チームに迷惑をかけてしまった」と渡辺。ゴール下でも劣勢で幾度もダンクをたたき込まれた。

 東京五輪で女子は初戦で強豪フランスを撃破して波に乗った。その再現を狙った監督はドイツ戦に照準を合わせ、主力選手の性格まで調べ上げるなど準備を徹底した。「われわれはアンダードッグ(下馬評が低いチーム)だけど、それで構わない。自信はある」と格上に立ち向かったが、持ち味を出せずに敗れた。


後半は日本らしさ

 日本・ホーバス監督の話 前半はプレーの細かい部分が良くなかったが、後半は日本らしいバスケができた。後半のようなプレーを最初から最後までやれたら、フィンランド戦は勝てる。
 

集中切らさず戦った

 渡辺の話 リーグ戦は得失点差が最後に関係してくる。後半勝ちきろうという思いを持ってプレーした。ずるずるといってもおかしくなかったが、みんな集中を切らさずに戦った。

(共同通信)