米軍艦艇の石垣寄港、市長「平時の利用」 市民団体が寄港中止を市長に要請 石垣市


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中山義隆市長(左)に米海軍掃海艦の入港中止を求めるよう申し入れた市民団体のメンバー=31日、石垣市役所

 【石垣】米海軍掃海艦パイオニアが9月6~8日に石垣市の石垣港へ入港予定であることを受け、市内の二つの市民団体は31日、市役所で中山義隆市長に寄港中止を求め要請した。中山市長は寄港目的が「休養」で、有事ではなく「平時」の利用だと捉えていると説明、これまで通り、日米地位協定の取り決めで市に拒否の権限がなく、入港について許可・不許可の判断をすることはできないとの考えを示した。

 要請した「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」と「平和憲法を守る八重山連絡協議会」のメンバーは「沖縄は痛苦の歴史がある。戦争につながる全てのものを拒否したい」「石垣港が軍事利用される懸念が拭えない」などと思いを伝えた。

 中山市長は「島を戦場にさせて日本を守ろうという思いは一切ない。手段は賛否あるが、戦争を起こさせず一人も犠牲にしないという思いだ」と述べた。一方、「(要請を受け)反対とはならない。そういう声もあるということをしっかり伝えていきたい」とし、入港を受け入れる従来の姿勢を崩さなかった。
 (照屋大哲)