「体は不自由だけど音楽は自由」 車いすシンガー謝花さん率いるバンド、国内最大の障がい者音楽イベント出場へ


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ゴールドコンサートに出場するコンスタントグロウの(左から)親川武哲さん、儀間匠さん、謝花勇武さん、Eyokoさん、田中茂徳さん(謝花さん提供)

 23日に東京都の東京国際フォーラムで開かれる、障がいのある音楽家による国内最大級の音楽イベント「ゴールドコンサート」に、車いすシンガー謝花勇武(いさむ)さん率いるバンド「コンスタントグロウ」が出場する。20周年記念コンサートで、過去にグランプリを受賞した10組が出演し、グランプリを決める。バンドは2016年に、グランプリを獲得した。「支えてくれた人たちに恩返ししたい」と意気込む。

 コンスタントグロウは、ボーカルで作詞作曲担当の謝花さんを中心に結成し、今年で10年になる。謝花さんは、全身の筋肉が徐々に衰えていく脊髄性筋萎縮症。周りから「声が大きい」と歌うことを勧められ音楽に挑戦した。「音楽を始めてから奇跡的に進行が緩やかになっている」と話す。

 バンドは現在、金城春菜さん(ベース)、永田利奈さん(ドラム)、田中茂徳さん(ギター)、Eyokoさん(ピアノ)で活動する。今大会では不参加メンバーの代理として親川武哲(たけのり)さんがベース、儀間匠さんがドラムで出場する。

 公演で披露する代表曲「さくらはまだか」は、謝花さん自身の思いを込めた歌だ。「体は不自由だけど音楽は自由。バリアーがある中、考え方次第で夢が開いていくことは、障がいの有無と関係ない」と話す。

 10年の活動を振り返り「いろんな人に囲まれて歌うことがうれしい。僕を応援したいと集まってくれるファンやメンバーには感謝でいっぱい」と語り、「グランプリを取ってみんなでガッツポーズをしたい」と笑顔を見せた。


 遠征費寄付募る

 コンスタントグロウは遠征費の寄付を募っている。寄付口座は「沖縄銀行 我如古支店 ジャハナイサム 1490678」 (田吹遥子)