2トン綱よいしょ 伊祖大綱引 57年ぶり


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57年ぶりに復活した浦添市伊祖の伊祖大綱引=22日、浦添市伊祖

 【浦添】浦添市伊祖で57年ぶりに伊祖(いーじゅ)大綱引が復活し22日、市伊祖のすずらん公園通りで開催された。東と西に分かれ、約2トンの綱を引き合った結果、東の勝利となり、東側は歓喜の声に包まれた。

 伊祖大綱引実行委員会の宮城昇会長(51)によると、綱引き復活のきっかけは60代以上の先輩たちからの声掛けだったという。昨年4月に6人で準備委員会を立ち上げ、ことし1月に実行委員会として発足。資金造成のために寄付を募るなど準備を進めてきた。綱引きを無事終えて宮城会長は「感無量という気持ちだ。来年も継続していきたい」と語った。
 綱引きの前には、鼓衆若太陽によるエイサーや太鼓の披露、空手演武、旗頭のガーエーなどが繰り広げられ、爆竹が打ち鳴らされた。
 綱の上で棒術を繰り広げた支度には東が安里晃紀(みつき)君(13)=港川中1年、西は宮城咲希(さき)さん(24)が登壇した。
 綱引きに参加した銘苅清貴さん(45)は「伊祖のパイプライン沿いの壁面に綱引きのレリーフがあり、それを長年見てきた者として、まさか実現するとは、という思いだ。東が勝利して最高だ」と興奮気味に話していた。