辺野古工事、申請なく257メートル仮設道の建設計画


この記事を書いた人 田盛 良一

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で、沖縄防衛局が既に前知事から本体工事の設計変更承認を受けた仮設道路の建設とは別に、「仮設道路付け替え」の名目で、米軍キャンプ・シュワブ内に257メートルの道路建設を計画していることが分かった。県海岸防災課は1日、「変更申請時の内容に付け加えたものならば、新たに申請が必要になる」とし、近く防衛局に事実関係を照会する意向を示した。

 既に入札した本体工事「中仕切り岸壁新設工事」の一部として仕様書に記載されており、平和市民連絡会の北上田毅氏が情報公開請求で同文書を入手した。
 沖縄防衛局は海上部分の埋め立て工事開始に向け、土砂などを運ぶ仮設道路の建設を予定している。仮設道路の建設は防衛局が本体工事の設計変更として県に申請し、2014年12月に仲井真弘多前知事が承認した。一方、中仕切り岸壁新設工事の仕様書では、この仮設道路に隣接する形で、当時の設計変更申請には記載されていない形状をした257メートルの道路を建設することが新たに示されている。
 仮設道路自体の建設について防衛局はまだ入札も行っておらず、作業は始まっていない。仕様書に記載された仮設道路付け替え工事の現場付近では、1日までに重機などが作業をする様子が確認されており、同工事を既に開始している可能性もある。
 琉球新報は1日午後、沖縄防衛局にこの作業が仮道路付け替え作業かどうかを質問したが、同日夜の段階で回答はない。