辺野古抗議、活動リーダーら3人逮捕 刑特法違反、公妨容疑


この記事を書いた人 田盛 良一
基地の境界線を越えて警察車両に駆け寄り抗議し、拘束される沖縄平和運動センターの山城博治議長=5日午前9時45分ごろ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 【辺野古問題取材班】名護署は5日、警察官に暴行を加えたとして、公務執行妨害の容疑で県統一連の瀬長和男事務局長と70代の男性を現行犯逮捕した。さらに同署は同日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内に正当な理由なく侵入したとして、刑事特別法違反の容疑で沖縄平和運動センターの山城博治議長を緊急逮捕した。山城議長の身柄が米軍側から県警に引き渡されたのは、日本人警備員による拘束から約4時間後だった。抗議活動をけん引している山城議長、瀬長事務局長の逮捕に、識者や市民からは、反対行為を萎縮させる目的ではないかと逮捕を疑問視する声が上がった。

 瀬長事務局長の逮捕容疑は、5日午前7時22分、同ゲート先路上で警察官(39)の上着や拡声器のひもを引っ張るなどの暴行を加え公務を妨害した疑い。70代男性の逮捕容疑は、同日午前7時18分、同ゲート先路上で警察官(44)のすねを蹴るなどの暴行を加え公務を妨害した疑い。山城議長の逮捕容疑は、同日午前9時42分、シュワブ内に正当な理由なく侵入した疑い。同署によると、公務執行妨害容疑の2人は黙秘、山城議長は容疑を否認しているという。
 接見した弁護士によると、公務執行妨害の2人は「やっていない」、山城議長は「ラインは越えたが侵入しようとしたわけではない」と話しているという。