不登校支援 新たな船出 NPO法人ちゅらゆい、平和通りに拠点開設


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社
「ククル」と「侍学園沖縄校」の開所開校式で新事業所開設を祝う関係者ら=12日、那覇市牧志

 不登校の若者支援事業を展開するNPO法人「沖縄青少年自立支援センターちゅらゆい」(金城隆一代表)が運営する「kukulu(ククル)」の新事業所が、那覇市の平和通りの一角に開設された。12日に開かれた開所式には利用者や支援者ら約90人が出席し、悩める子どもたちの居場所づくりに向けた新たな船出を共に祝った。

 事業所には、長野県や東京都でオルタナティブスクール事業を展開している認定NPO法人「侍学園スクオーラ・今人」(長岡秀貴理事長)の沖縄校も併設された。両NPOは同一空間を共有しながら、若者の自立を支援するそれぞれの事業を展開していく。
 「ちゅらゆい」は2013年7月から15年3月まで、那覇市の委託事業として生活困窮世帯の不登校の子どもたちに居場所を提供する「ククル」を運営。事業終了後、当事者のニーズに応えようと支持者が集まり、新事業所開所にこぎ着けた。9月には県の「地域子ども・若者支援活動補助事業」に採択されている。
 今後はこれまで実践してきた「まずは一緒にご飯を食べる」を基本に、学習支援や利用者も参加した独自の食品開発などを展開していく。
 また平和通りという立地条件を生かし、商店街関係者と連動した事業も行って「社会で子どもを育てる」モデルを目指す。
 開所開校式で金城代表は「侍学園と共に子どもたちの未来をつくっていきたい」とあいさつ。16年1月中の授業開始を目指す侍学園は入学面談を進めており、長岡理事長は「沖縄で世界とつながる子どもたちを育てていく。皆さんと共に日本一の素晴らしい学びの場にしたい」と述べた。
 事業所は牧志3の6の41、島商会ビル2階。「ククル」の問い合わせは(電話)080(7036)7277。