子牛、初の70万円突破 12月高騰、県外の需要拡大


社会
この記事を書いた人 志良堂 仁

 全国的な子牛不足で、12月の県内8市場の子牛平均価格は、前年同月比16万6千円高の70万6397円で初めて70万円台に突入し過去最高を記録した。県畜産課が22日発表した。地域別では、去勢牛の平均価格が78万円を超えた地域もあり、価格は今後も上がるとみられる。

 県外の肥育農家らが年末年始需要の増加で出荷した分を埋めようと、子牛の引き合いが強まっている。高値のため県内市場で県内の肥育農家が子牛を購入できない状況も広がっている。
 種別では、雌牛が前年同月比26・9%増の64万3038円、去勢牛は33・5%増の75万5653円で、いずれも過去最高となった。
 2015年全体の平均価格は、昨年比21%増の60万8180円で、1年間で約10万円の上げ幅だった。
 県内市場の購買者は8割以上が東北や九州などの業者と言われる。県畜産課は「県外からの購入者が子牛を買い占めていくため、県内の肥育農家には価格が下がるまで待とうという買い控えも発生している」と指摘した。