クルーズ船寄港、最多221回 15年県内、円安が影響


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 沖縄総合事務局は24日、2015年県内に寄港したクルーズ船の実績が前年比36.4%増の221回(22日現在)の過去最多になると発表した。大型クルーズ船の寄港や円安などが全体を押し上げた。16年の寄港予定回数は、今期から80.5%増の399回を見込む。16年は、5年ぶりの中城湾港へのクルーズ船寄港や久米島への初寄港なども影響し、クルーズ船による堅調な観光客数の増加が見込まれる。

 沖縄総合事務局は、クルーズ船寄港の急増について「日本製品の人気や円安などを背景に、全国的に外航クルーズ船が増加している。特に東アジア地域に近い九州・沖縄が寄港地として選択されている」と分析した。
 港湾別では、那覇港が2年連続の首位で前年比43.8%増の115回。次いで石垣港が17.8%増の86回、平良港が4.3倍の13回だった。上位3港は、それぞれ過去最多の寄港数となる見込み。
 本年8月には、上海と那覇を結ぶアジア最大級のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」(16万トン、定員約4500人)が那覇港へ初寄港した。16年も7回の寄港を予定しており、経済波及効果も大きいことが見込まれる。
 16年には、商船三井客船(東京都)のクルーズ船「にっぽん丸」(2万2千トン、定員約600人)が久米島に初めてクルーズ船を寄港する予定。さらに、中城湾港に5年ぶりにクルーズ船が寄港予定など今後もクルーズ船による観光客の増加は堅調な推移が推測される。