サトウキビに新品種 県が登録、南大東で普及


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 県農林水産部はこのほど、南大東島での栽培に適するサトウキビ新品種「Ni28」「Ni29」が品種登録されたと発表した。台風の多い南大東島で倒伏や風に耐久性を持ち、収量が多く糖度も高い。県は、2品種の種苗を無償で普及している。

 県によると、南大東島のサトウキビ栽培は、キビから出てくる芽を次期作でそのまま使う「株出し」が約6割以上を占め。Ni28は株出しの数量が多く、株出し2回目や3回目も、現在普及している品種より約1割多く収量が見込める。
 Ni29は、収穫可能な糖度に達するのが早く、収量も多い。脱葉が容易で収穫作業が容易になる。
 県は2010年、農林水産省へ品種登録を出願後、2品種の種苗配布を始めた。現在、南大東島のキビ収穫面積39・2%、448ヘクタールがNi28で、1・2%の14ヘクタールがNi29に植え替えられている。同年、県の奨励品種としても採用された。