石油卸値5円上げ 小売価格転嫁へ 県内、来月にも


この記事を書いた人 Avatar photo 金城 潤

 県内で販売される石油製品の卸売価格が2月にも1リットル約5~6円上がる見込みであることが25日、分かった。値上げ分は小売価格に転嫁される見込みだ。世界的な原油安で国内のガソリン価格が値下がりしている中で、県内はガソリンや軽油など石油製品の実質的な値上げとなる。

 値上げの要因は、県内の石油製品の6割を扱っている南西石油(西原町、リンコン・シオジロ・イシカワ社長)が3月末に販売を打ち切ることにある。南西石油は2月にも既存の石油タンクを国内の石油元売り業者に貸し出す予定で、石油元売りが負担するタンク利用料や県外からの輸送コストが卸売価格に転嫁される。
 県内の石油卸売業者は「県民のライフラインである石油の安定供給を維持するためには、卸売価格への転嫁は避けられないと元売りは判断している」と話した。(阪口彩子)