「TPP、沖縄に恩恵」 ヤマト運輸の梅津執行役員


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
   梅津 克彦氏

 県内の中小企業が一堂に集う「一日中小企業庁in沖縄~うちなーの宝で跳びだそう!わったー島の中小企業」が2日、那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで開かれ、さまざまな業種の企業が交流を深めた。イベントの一環で、ヤマト運輸執行役員でグローバル事業推進部長の梅津克彦氏が「沖縄イノベーション アジアに向けた新日本ビジネス創造」と題して基調講演した。

 梅津氏は環太平洋連携協定(TPP)が、県や市町村、中小企業にとっても大きなビジネスチャンスになると強調。4時間以内にアジアの主要都市に荷物を輸送でき、20億人の巨大マーケットを抱える沖縄・那覇空港の地理的優位性に触れた上で「TPPのメリットを最大限に引き出せるのは沖縄だ」と指摘した。
 梅津氏は那覇空港を物流拠点としての機能拡大の方策として、「『商流』と『物流』の高度化が必要だ。TPPによって『個』の意向をどのように海外に紹介できるかが大きな課題となってくる」と話した。
 イベントには、中小企業庁の豊永厚志長官らを招いた討論会が開かれたほか、沖縄弁護士会などによる企業相談室や中小企業の取り組み紹介コーナーなども設置された。