ネット旅行社、相次ぐ沖縄進出 宿泊予約、好調に推移


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努

 世界大手インターネット旅行会社の県内進出が相次いでいる。ブッキング・ドットコム(本社・オランダ)をはじめ、エクスペディア(本社・米国)も沖縄に営業所を設置した。一方、国内インターネット総合旅行サイト「楽天トラベル」を運営する楽天(東京)は県内での取り扱い宿泊施設が千軒に上り、予約金額も好調に推移している。

 県ホテル協会の當山智士会長は「外国人観光客の旅行形態が個人旅行へ変わってきているため、ネットでの宿泊予約も増加してきた。世界大手インターネット旅行会社の県内進出とは、これから沖縄を訪れる個人客がどんどん増えていくことを見据えた結果だ」と分析した。
 昨年11月に那覇営業所を開設したブッキング・ドットコム・ジャパンは県内での取り扱い宿泊数が現在約400軒となり、開設当時の360軒と比べて約11・1%増えた。同社担当は「営業所ができたため、取り扱い宿泊軒数は当初想定していた目標よりも早く達成した」と話し、今後の目標について「もっと積極的に離島の新規施設の開拓や既存施設に対するプロモーションの提案をしていきたい」と述べた。現在那覇営業所に常駐職員は5人だが、今後さらに増員する予定だ。
 エクスペディアも今月5日に国内五つ目の沖縄営業支店を設置した。
 現在同社のサイトに登録する県内の宿泊軒数は284軒だが、6月までに300軒の登録を達成する勢いだ。
 山崎美穂沖縄支店長は「2014年まで宿泊施設の予約は東京、大阪、京都に集中してきたが、15年1月から沖縄は京都を抜いて3位にランクアップした。今後も3位にキープしていきたい」と意気込んだ。
 一方、「楽天トラベル」を利用し、県内の宿泊施設を予約した金額は2015年1月1日~11月15日までと前年同期を比べると、20・8%増加した。同サイトを利用した県内旅行の特徴はファミリー層が最も多く、次いでカップルや男性1人など。今後利用者数を増やしていく戦略について、同社の担当は「沖縄のイメージは青い空や海だけではなく、もっと多くの魅力を掘り出して利用者にアピールしていきたい」と述べた。
英文へ→Online travel companies actively promote Okinawa as a travel destination