漁業協定日台会合、来月2日に クロマグロ操業協議


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努

 日台漁業取り決め(協定)に伴う、来年度のクロマグロ(4~7月期)の操業ルール策定に向けた日台会合が3月2~4日、台湾で開かれることが18日、分かった。外務省に相当する台湾の外交部が同日、発表した。台湾の漁業者は、台湾政府に対し漁業者の権益を守り安易に妥協しないよう求めており、交渉は難航が予想される。

 日本側は昨年に引き続き、漁船間隔4カイリ(約7・4キロ)の操業を求めるほか、八重山北方にある三角水域の拡大などを要求する。一方、台湾側は操業水域の拡大や漁具が協定の適用水域外に漂流した際の回収方法や連絡体制などを要求するとみられる。
 台湾漁業代表者らは17日、宜蘭県蘇澳区漁会(漁協)で会見し強い姿勢で交渉に望むよう求めた。台湾大手紙「聯合報」電子版は18日午前、台湾行政院(内閣府相当)の張善政(ちょうぜんせい)院長が「台日漁業委員会は必ず台湾漁業者の権益を守り、安易に妥協しない」と発言したことを伝えた。
 3月に台湾で開催する日台会合を前に1月下旬、那覇市内で日台の漁業者や当局者間で事前会合が開かれ、今期のルールの評価や双方の要望などを協議した。漁船間隔をめぐり議論が交わされたが、協議は物別れに終わっている。
(呉俐君)