政府、米に抗議 司令官発言、日本見解反映せず


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 【東京】菅義偉官房長官は26日午前の衆院内閣委員会で、米太平洋軍のハリス司令官が米軍普天間飛行場の辺野古移設計画の完了時期が当初より2年遅れ、2025年になると発言したことについて、政府として米側に抗議したことを明らかにした。佐藤茂樹氏(公明)の質問に答えた。

 菅氏は「日本側から米国に辺野古移設が当初より遅れて2025年になるとの見通しを伝えたことは一切ない」とあらためて述べた。外交ルートを通じて米側に対しハリス氏の発言について「わが国からしかるべき抗議をしているところだ」と説明した。
 中谷元・防衛相は同日の閣議後会見で、ハリス氏の発言を受けて国防総省と協議したことを明らかにし「あくまでも海兵隊の計画であり、変更が可能だ。正式な米政府の見解ではない」との見解を述べた。その上で「所要の準備を進めて海上の工事を本格化していく段階だ。順調に進めば、工事は5年で完了する」と述べ、22年までに辺野古移設計画が完了することは可能だとの認識をあらためて示した。