北谷浄水場排出、環境基準下回る 比謝川汚染で県調査


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 米軍嘉手納基地周辺の比謝川などから、国内で原則使用が禁止されている有機フッ素化合物(PFOS)が検出された問題で、県企業局は28日までに、北谷浄水場の排出物を調査した。結果は、環境省が定める排出物の基準値を下回った。

 PFOSを吸着除去するための活性炭から1キロ当たり1・1ミリグラム、浄水発生土(沈殿した泥)から同0・0075ミリグラム、生成ペレット(硬度低減化装置で排出される石灰の粒)から同0・0005ミリグラム以下だった。いずれも環境省基準の3ミリグラムを下回った。排出物の調査は今後も年1回程度行う。
 県企業局は比謝川の河口にある堰(せき)付近に堆積した土砂、比謝川支流の長田川の浮草(ホテイアオイ)も29日以降に調べる。平良敏昭企業局長は「PFOSが植物に蓄積するかどうかは分かっていない」と話した。