航空機による本島北部や周辺離島の救急搬送や治療後の帰島を支援するNPO法人メッシュ・サポート(塚本裕樹理事長)は28日、那覇空港で、新たに確保した医療用小型飛行機を公表した。
メッシュは2015年から医療支援活動を開始。奄美大島から石垣島など幅広い範囲で救急搬送などを続けてきたが、22年3月に伊江島空港で起きた墜落事故によりパイロットら2人が死亡。その後は活動は休止していたが、新しい機体の確保により、10月1日から運用を再開する。
機体は米ビーチクラフト社製「バロン」というタイプ。メッシュに購入費約1億6600万円を助成した日本財団の尾形武寿理事長は「メッシュの仕事ぶりを確認した上で助成を決めた。この飛行機が縦横無尽に飛び回り、多くの人々の命を助けることを期待する」とあいさつした。
事故から約1年半、容易に想像できなかった機体の確保が実現したことに、塚本理事長は「これまでも運休や再開を繰り返したが、今回も多くの方々が支援をつないでくれた」と深く感謝した。 (嘉陽拓也)