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辺野古設計変更申請、承認しないよう求める 与党県議全24人 玉城知事「しっかりと受け止め結論出したい」  国交相の指示巡り


辺野古設計変更申請、承認しないよう求める 与党県議全24人 玉城知事「しっかりと受け止め結論出したい」  国交相の指示巡り 玉城デニー知事との面談後、取材に応じる与党県議団の照屋大河団長(中央)ら=2日午後、那覇市寄宮(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に関して、斉藤鉄夫国土交通相が大浦湾側の軟弱地盤改良工事の設計変更申請を承認するよう県に指示したことを巡り、与党県議24人が2日午後、那覇市内の知事公舎を訪ね、玉城デニー知事に承認しないよう求める24人連名の要請書を手渡した。与党県議全員が承認しないよう求めるのは初めて。


 会談後、記者団の取材に応じた照屋大河県議によると、玉城知事は「まだ熟慮の中にある。(要請を)しっかり受け止めて結論を出していきたい」と答え、承認するかどうかや判断表明のタイミングについては明らかにしなかったという。

 会談は非公開で行われた。要請書では、2019年の県民投票で、投票総数の71.7%が埋め立て反対に投票し「圧倒的な民意を示している」と指摘。玉城知事には、政府の「承認指示」に対し、承認しないこと、埋め立て反対の民意を尊重し辺野古新基地建設の断念、普天間飛行場の即時運用停止、閉鎖・撤去の姿勢を貫くよう要請した。「与党県議団も知事を全力で支え、共に闘う決意を表明する」としている。

 照屋県議は、記者団から玉城知事が承認した場合の対応を問われ「承認しないでほしいと決断を促した。それについては一切考えていない」と述べた。

 玉城知事は2日朝、記者団から指示期限の4日までに対応を決めるのかを問われ「そうですね」と答えた。設計変更申請の指示を巡っては、玉城知事が期限中に承認するかしないかの判断を示さず、国が代執行訴訟を提起するケースも想定されている。

 国は4日までに玉城知事が承認しない場合、代執行訴訟の手続きに入る見通し。

(沖田有吾まとめ)