名護市久志区、補助金受け取りへ 辺野古移設反対は堅持


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 【名護】米軍普天間飛行場の移設先である名護市辺野古区に近い久志区が4日夕、臨時区民総会を開き、国が直接辺野古区周辺の3区に交付する補助金の受け取りを決めた。移設反対の立場は堅持し、米軍基地から派生する被害に対する迷惑料として補助金を受け取ることで区民の多数が同意した。

 久志区が受け取りを決めたのは、2015年度の補助金約1千万円と、16年度以降移設作業に応じて区に直接交付される補助金。15年度の補助金は東屋建設などの費用に活用する予定。
 総会では冒頭で行政委員から迷惑料として受け取ることを提案した。会場からは「新基地建設とは別で、あくまで迷惑料ということを確認するべきだ」と賛同する意見や「受け取ることで基地を容認したと思われる」とする異論の声もあった。国が基地建設を中断し、県と協議するとした和解案を受け入れたことから、協議期間が終えるまで受け取りを保留するべきだとの意見があったが、同日採決を取るべきだとする意見が多数だった。1世帯1票の採決の結果、総会に出席したうちの有効投票数116世帯中74世帯が受け取りに賛成し、42世帯は受け取りに反対した。宮里武継区長は「あくまでも迷惑料として受け取ることであり、移設に反対の立場は変わらない」と述べた。