有料

沖縄JAZZバーめぐりを楽しむ!?【島ネタCHOSA班】


沖縄JAZZバーめぐりを楽しむ!?【島ネタCHOSA班】 寓話では県内の若手~重鎮JAZZミュージシャンの演奏が聴けます
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

定年退職して、昔聴いていたJAZZのレコードを聴いています。たまには生演奏を聴きに行きたいのですが、どこにどんなお店があるか見に行って教えてくれませんか?

(やっちゃん 60代)

来ましたー! 音楽ネタ大好きの調査員、ハリきって調べてまいりましょう!

まずは那覇市若狭の那覇中学校向かいにある創業44年の「泡盛とJAZZの店Jazz Live IN 寓話(ぐうわ)」。オーナーの屋良成子さんと息子でピアニスト&店責任者の屋良朝秋さんが迎えてくれました。

屋良朝秋さん、成子さん

連日ファン客を中心ににぎわい、観光客や地元客、初見客なども多く訪れるお店。外国人ミュージシャンの演奏が聴けるのも特徴の一つ。

「ウチはねぇ、主人(故・屋良文雄さん/ピアニスト)が、昔は米軍基地のクラブやホテルなどで演奏していたんだけど、『自分のオリジナル曲を作りたい。自分の時間が必要』と言ってね、東町の客席10席位の小さなお店から始めたの。そこから久茂地に移転して、いま若狭」と、成子さん。

「僕がお店でピアノを弾いていたら、ときどき父のピアノの音色が聴こえると、母は言います」。(朝秋さん)

週末になると満席になり、ショータイム。お店の玄関では、文雄さんが学生時代から大切にしてきた65年モノのピアノがみんなを歓迎します。

初めての人も歓迎

今度は那覇市牧志、ゆいレール牧志駅から徒歩約2分の「JAZZ LIVEKAM’S(カムズ)」。創業43年の老舗で、学生から沖縄の人気ミュージシャンまで毎日色んなミュージシャンの演奏が聴けるオイシイお店。

モノレールを降りてすぐ生演奏が聴ける(カムズ)

JAZZスタンダード曲を中心に、ボサノバやPOPSなど聴きなじみがある曲が流れ、リピーターも初見客も観光客も1人から入店しやすいのが特徴。煮込みスープのボルシチもオススメ。

ごろごろ野菜たっぷり、カムズのボルシチ

オーナーの香村悦子さんによると、カムズの客層は40代以上が多く、ご主人の故・香村英史さん(ピアニスト)の根強いファンとミュージシャンが多いそうで、外国人や県内外ミュージシャンの飛び入り演奏も歓迎。正月以外は年中無休。

香村悦子さん

ピアノを堪能

ピアノをじっくり聴きたい人はカフェジーノへ

最後は、JAZZ HOUSE「CAFEZINHO(カフェジーノ)」。今年5月うるま市安慶名でオープンしたこちらのお店は、毎週金曜と土曜の「週末開店」スタイル。店代表の津嘉山梢さん(ピアニスト)のソロJAZZピアノが聴けるアットホームなお店。スタンダードジャズから映画曲、民謡、唱歌、時にはクラシックも飛び出し、幅広いジャンルの曲がJAZZで聴けるのが特徴。

津嘉山梢さん

もともとは体育会系女子だった津嘉山さん。ふと思い立ったところから音楽の道へ進み、自費で東京藝術大学へ進学。六本木や銀座のバー、結婚式などで多数の演奏活動を経験し、卒業後に帰沖。

「お店オープンも、急に思い立って(笑)。両親ともに応援してくれて、父(津嘉山正明さん/ピアニスト)も、うれしそう」。

県内のJAZZ生演奏店は、チャージ1000円~1500円位が相場。秋の夜長にJAZZ、いかが。


各店電話番号
・寓話 098-867-0449
・KAM’S 098-863-3651
・CAFEZINHO 098-989-6248

(2023年10月19日 週刊レキオ掲載)